6月23日 5周年

6/21 PM4:00

伝言板

あさっての23日、フォレストダイニングの5周年です。

すごいよね。5年も続けてこられたなんて。

村の人たちにお礼をしたいんだけど、

23日にみんなを招待するのってどうですか?

しょう

 

6/22 AM4:00

伝言板

すごくいい案だと思う。

今日の夕方4時には来るから、メニューの相談しよう。

きょう

 

5年前の6月

うしかい座流星群が来て、降るように星が流れる夜がありました。

海岸にある見晴台には、屋根に銀のボウルがあって

この夜はボウルに星の屑がたくさん入っていました。

一羽の鳥が、そこで星の屑を浴びています。

群青色の夜の中で、月明かりをうけているオレンジ色の鳥はとてもきれいでした。

 

山のふもとの空き家のテラスに腰掛けて

しょうさんは、ぼんやりと鳥のさえずりを聞いていました。

この村に来たばかりで、これからどうしようかと考えていたのです。

「おなかすいたなあ。」独り言をつぶやいた時です。

「同感。」と声がきこえました。

びっくりして振り返ると、

テラスの柵に座っている男の人が言いました。

「おはよう。びっくりさせてごめん。

今日、この村に来たばかりで、ご飯を食べる所もわからなくて

困っていたんだ。」

「偶然!私もそうなの。今日、この村に来たの。」

 

「私、パンとチーズだけ持ってるから、一緒に食べる?」

「いいの? あ、僕、缶詰持ってる。ツナ缶。」

二人は火をおこして、ツナチーズ焼きを作りました。

つけあわせは、近くの川に群生していたクレソン。

バケットにのせて食べればごちそうです。

「おいしいね。」

「うん、うまい。」

これが、しょうさんときょうさんの出会いでした。

 

村長のたくろうさんのところへ挨拶に行って

この空き家を食堂として使わせてもらうことにしました。

掃除をして、村中をまわって必要な道具や食料を買いました。

そうして、フォレストダイニングがオープンしたのが

5年前の6月23日だったのです。

 

最初にお店に来てくれたのは、村長のたくろうさんです。

「やあやあ、すてきなお店になったね。」

「来てくれてありがとうございます。」

「今日は、急いで用意したから、ハヤシライスとサラダしかないけど

食べていってください。」

「ありがとう。いただくよ。」

その後も、次から次へと、村の人たちが来てくれました。

 

6/22 PM4:00

カランコロン・・・

きょうさんが打ち合わせで早めの出勤です。

「きょうさん、おつかれさま。

あのね、骨付き生ハム1本、頼んじゃった。」

「それは最高!

僕もワインを注文しちゃった。」

「じゃあ、明日のメニュー考えよう。」

 

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  ・ソフトシェルクラブのからあげ

  ・なすのミートグラタン

  ・モロッコいんげんのサラダ

  ・生ハム オリーブ・チコリ添え

  ・コーンスープ

  ・野菜寿司(みょうが・紅芯大根・エリンギ)

  ・あじさいゼリー

  ・ワイン

    岩手エーデルワイン 星の果樹園

    スパークリングロゼ ・ シードルドライ

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「だいたい、こんな感じかな。

きょうさんが頼んだワインおいしそう。」

「楽しみにしてて。しょうさんも一緒に飲もうね。

明日は3時頃からのスタートでいいかな。」

「うん、そうだね。

じゃあ、そんぽさんに放送をお願いしてくる。」

 

ピンポンパンポーン

杉の木村の皆様にお知らせです。

明日、6月23日、午後3時より

僕らのフォレストダイニング5周年記念パーティが行われます。

どなたでもご自由にいらしてください

とのことです。

明日の3時からです。