７月18日 灯籠流し

7/18　AM10:00

ピンポンパンポーン

村の放送です。

「杉の木村の皆さん、おはようございます。

今日は、海の日です。

例年通り、海岸のゴミ拾いを行います。

12:00に海岸広場に集合です。

よろしくお願いします。」

杉の木村では、毎年、海の日には海岸の掃除を村中の人ですることになっています。

「今日も暑いから、ちゃんと帽子をかぶっていかなくちゃね。」

しょうさんは、麦わら帽を用意しました。

村の人たちが海岸掃除を一生懸命するのには訳があります。

海岸掃除の後は、中くらいの硬貨『しらかば』1枚でBAR Kingの

飲み放題とスイカ割り大会の参加券がついてくるのです。

「こんにちはー。」

しょうさんが海岸に着くと、黒づくめのれいこさんが声をかけてきました。

「れいこさんっ！黒は熱を集めちゃうよ。暑いよ。」

「そうなの？でも私、低血圧だから大丈夫よ、きっと。」

え、関係あるの？

やっぱり、れいこさんは不思議さんです。

「それより、ゴミ拾いの時、シーグラスがあったらとっといてね。

今、ランプシェード作ってるんだけど、ちょっと足りなくて。」

「わかったよ。ちゃんと水分補給して、時々、日陰で休んでね。」

「はーい。」

「みなさーん、お疲れ様です。

すっかり、海岸もきれいになりました。

お待ちかねのスイカ割り大会を始めまーす。」

村長のたくろうさんが、大きなすいかをごろごろ

リヤカーに積んで持ってきました。

しょうさんとれいこさんは、汗を拭きながら

ピンクレモネードを飲んでいます。

渇いた喉に染みわたる美味しさです。

「れいこさん、大丈夫だった？」

「うん、平気。

見て、こんなにたくさんシーグラス見つけちゃった。」

「私も、ちょこっと見つけたよ。」

「嬉しい！」

「しょうさん、今夜の灯籠流しの時、

また、お弁当作ってくれるの？」

「うん、精進弁当。

これから帰って仕込んで、7時頃にはベガ川に持って行くよ。」

「楽しみだなあ。灯籠見ながら一緒に食べよう。」

「了解。じゃあ、また後でね。」

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竹の皮に包んだ精進弁当

　　梅干しのおにぎり

　　たくあん

　　飛竜頭（からし醤油付き）

　　よもぎ麩のバターソテー

　　万願寺とうがらしのごま油炒め

　　プチトマトのピクルス

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ベガ川に浮かんだ灯籠は、とても幻想的できれいです。

「帰っていくんだね。」

「帰り道、迷わないといいね。」

「またね。」

あやさんが、やかんを持って来ました。

「お茶、作ってきたよ－。

今日は、とうもろこしのひげ茶。

むくみ解消、ダイエット効果ありまーす。」

「ありがとう。

一緒にお弁当食べよう。」