6月3日 最後のたけのこ
6/3 AM11:00
カランコロン…
「お待ちどおさま。ご注文の品の配達ですよ。」
入ってきたのは、食料品店のあきこさんです。
ここでは、だいたいのものがそろいます。
ないものは、注文しておくと、漁師のトキオくんが
海の向こうからシリウス号という船で持ってきてくれるのです。
「小麦粉と、お砂糖だったよね。」
「そう、ありがとう。マドレーヌを焼こうと思ってね。
おいくらですか?」
「マドレーヌ、食べさせてくれたら、コジイ1枚でいいよ。」
「ずいぶんお安い!」
この村のお金は、硬貨3種類だけです。
みんな同じ茶色の硬貨ですが、大きさが違って
それぞれにどんぐりの模様が入っています。
一番大きいのは「くぬぎ」
中くらいのは「しらかし」
そして一番小さいのが「コジイ」です。
「今日はね、朝早くからたけのこを取りに行ってたんだよ。
たぶん、今年最後のたけのこだよ。
何かに使ってよ。」
「わあ、かわいい。たけのこの赤ちゃんだ。」
「最後だと思って、出たばかりのも取ってきちゃったからね。」
「木の芽和えでも作ろうかな。
もうそろそろお昼だから、一緒に食べていかない?」
「うれしい。じゃあ、残りのたけのこを村長のたくろうさんに
届けてきたら、また来る。」
そう言って、あきこさんは出ていきました。
山椒の塩漬けを作ったから
昆布と一緒に炊いておにぎりの具にしよう。
しょうさんは、お昼ごはんの用意を始めました。
*・☆゚・*:.。. .。.:*・☆・*:.。. .。.:*・☆・*:.。. .。.:*・☆・*
おにぎり(山椒昆布の佃煮)
たくあん
夏野菜豚汁
(ズッキーニ・ごぼう・かぼちゃ・山芋・わけぎ)
おかひじきの酢の物
たけのこ木の芽和え
マドレーヌ
ジンジャーティ
*・☆゚・*:.。. .。.:*・☆・*:.。. .。.:*・☆・*:.。. .。.:*・☆・*
カランコロン…
「たくろうさんも一緒に食べたいっていうから連れてきちゃった。」
「大勢で食べるとおいしいものね。
お天気いいから、テラスで食べよう。」
今日もフォレストダイニングはにぎやかです。